石巻一箱古本市が2022年10月15日(土)に開催されました。
29箱の一箱店主さんが石巻のまちなか10箇所の会場で、思い思いの本屋さんを展開しました。
今年でなんと11回目。2012年に開催された第1回から、なんと11年も経過していることも個人的にはおどろきですが、年々参加者も増えて新たな出店者さんや助っ人さんが運営に加わっていただけることで、ここまで継続できている実感があります。出店者や助っ人のみなさんありがとうございます。
交流のある池袋の古書往来座からお天気祈願の呪物ハーリーのお写真を送っていただいたからか、大きく天気がくずれることもなく時折日差しが照らすほどの好天にめぐまれました!奇跡!
出店者の内訳は今年は石巻市内から10箱、宮城県内が8箱、東京や岩手など県外からの参加が11箱という割合。
うち初出店は9箱。東北を代表するブックイベントにふさわしく、内外入り混じり楽しい本屋さんがたくさん生まれました。
アイトピア通りや寿町通りを中心とした各会場ではスタンプラリーを実施、多くお客さんがスタンプラリーに参加し、まちなかをめぐりました。
スタンプをすべて集めると、景品として今年の石巻一箱古本市のキーイメージを描いた画家・福田美里さんのイラストが散りばめられた素敵なブックカバーとエコバックをプレゼント、一箱古本市で購入した本にオリジナルブックカバーをつけてもらえました。
【石巻まちの本棚】武藤良子個展「百椿図」巡回展
今年新たに加わった会場として、「シアターキネマティカ」があります。
2022年の8月、まちの映画館があった場所にオープンしたばかりの映画や演劇の拠点。
シアター内のカフェ・ビアスタンド「City Lights」では限定オリジナルカレーとコーヒーの販売もあり、古本市と相まりまるで本の聖地神保町のような雰囲気に。
毎年楽しい企画で一箱古本市を盛り上げてくれている「つれづれ団」は今年は「ブックインテリアをつくろう」というものづくりワークショップ企画をシアター内で開催。参加者はオリジナル本棚を木工で制作しました。
観慶丸本店前もはじめての会場です。
電気屋さんパナックけいてい前では、3箱が出店。
石巻まちの本棚2Fのギャラリー「Setsu」では、石巻で活動するアーティストがインスピレーションをうけた本を紹介したり、オリジナルのZINEや古書を販売する企画「この街のアートな人」を実施。石巻一箱古本市に合わせて毎年開催される好例企画で、石巻のまちの人を知ってもらう企画となりました。
そして今年の目玉企画「あがた森魚」さんによる流しの弾き語りも14時ごろからやっとスタート。あがたさんがギター片手に古本市をめぐっていきました。途中いくつか気になる一箱があったのか、本を購入しながらすすんでいきます。
この日の夜にはあがたさんが1974年に製作した映画「僕は天使ぢゃないよ」をライブハウス ラ・ストラーダで上映。ライブもおこないました。
サテライト会場のBar山小屋では、一箱出店に加え、ウクライナ料理店ボルシチさんによるテイクアウト販売や、毎年好例の束見本の販売も好評でした。
かめ七呉服店社長の膨大な雑誌コレクションを収蔵した「Comiかめ」の前では社長自らが一箱古本市を出店。
膨大な雑誌コレクションの価値に共感できる人に譲りたいという気持ちで、はじまった今回の企画。
かめ七社長は奥様から膨大な雑誌コレクションを片付けるように言われています。
社長は果たして行き場に困っている雑誌たちを無事見送ったのでしょうか?
今年は過去2年間お休みしていた朝の店主さんミーティングや、販売終了後の「表彰式」も実施しました。
やはりみなさんで顔を合わせて1日をふりかえるのは楽しいものです。
各賞は以下の方々の手にわたりました。
石巻まちの本棚賞 (書籍最多販売)
「草笛書店」(54冊) (次点「くものす洞」(45冊))
・一箱本送り隊賞 (プレゼンテーター:南陀楼綾繁)
「ろぼうの書房」
・ISHINOMAKI2.0賞(プレゼンテーター:松村豪太)
「いまとこどもの本屋さん」
そして最後は出店者や助っ人のみなさんと集合写真を記念に撮影。
まだまだ打ち上げやお疲れ様会はできませんが、みなさんとひと時の交流ができてうれしく感じました。
またみなさんと来年の石巻一箱古本市で再会できればと思います!
(文:勝 邦義 写真:丹治史彦)
第11回 石巻一箱古本市
日時:2022年10月15日(土)
主催:石巻まちの本棚,ISHINOMAKI2.0
一箱古本市出店スポット
○旧観慶丸商店○IRORI 石巻○デュオヒルズ石巻マークス前○パナックけいてい○石巻商工信用組合○観慶丸本店 ○カンケイマルラボ○シアターキネマティカ○comiかめ○BAR 山小屋
*本事業は石巻市街なか文化・芸術活動活性化助成金を一部活用しています。