まちの本棚だより

2018.12.14 【レポート】ちいさな出版物の設計図を作るワークショップ text by 本棚くん

第6回目となる「いしのまき本の教室」は、前回の本の教室から約1年半ぶりの開催となりました。
講師は、ライターで編集者の南陀楼綾繁さん。今回の「ちいさな出版物の設計図を作るワークショップ」は全国各地で開催している人気の講座ですが、石巻では初めてです。
内容は、本や雑誌をつくること、やってみたいけどどうすれば最初の一歩が踏み出せるか判らない、という人たちの「入り口」となるような講座で、作りたいイメージを形にしてみる、いわゆる「ラフ」を作ってみるというものでした。

石巻だけでなく県外の方からの申込みもあり、定員を超える参加が!「本を作りたい」という方が多いことに驚きました。
ほぼ時間通りに始まり、まずは講座についての説明があり、続いて参加された方の自己紹介、参加の動機、持参した好きな本について話していただきました。
作りたいものは、旅行記、日記、活動を紹介するもの、今作っているものを良くしたい、好きなものについて熱く紹介したい・・・などなど既に読んでみたいと思わせるものばかり。


そして、南陀楼さんが集めたフリーペーパーや冊子を、アドバイスを含めながら紹介していくのですが、次から次へと紹介される本は、様々なスタイルやテーマを持って作られ、どれも熱い想いや勢いがあってついじっくり読んでしまいました。また、継続して作られているということも印象的でした。
さていよいよ後半1時間で、実際に各自「ラフ」作りに入ります。
・どのような形にするか?(1枚、冊子、袋雑誌etc.)
・有料or無料?
・縦書きor横書き?
・サイズは?
・タイトルは?
・テーマは?
・内容は?
を基に、手を動かしながら考えていきました。
残り10分くらいから発表。みなさん最初にお話いただいたものよりも、作りたいイメージやテーマが広がり、楽しそうに発表されていました。
ところで石巻まちの本棚のスタッフには、実は南陀楼さんより課題が出ていました。スタッフ1組になって、「まちの本棚の活動を伝える本」を考えるのです。
結果、
・日頃のまちの本棚の活動を伝えたら?
・まちの本棚をもっと知ってもらい、足を運んでもらいたい
・個性的なスタッフの顔が見えるようなものに
・本を様々な角度で紹介したい
・いろいろなお店やスペースに置いてもらいたいetc.
ということで、「まちの本棚新聞」を発行するという方向になり、ひろぴ画伯のすばらしいラフによりさらにがっつりとハードルを上げてしまった本棚チームでした。

今回の講座は、様々な表現方法があり、作り手の想いや、人となりが直に伝わるような「ちいさな出版物」に改めてワクワクしました。表現て何なんだろうなんて思っていても、沢山のちいさな出版物や、参加された方のこういうものが作りたいという楽しそうな空気に触れていると、どんどん垣根がなくなっていくような感覚になります。
取りあえず勢いでも作ってみること、楽しいや好きから始めてみること、続けること、この本の教室などを通して共通して教わるこれらは、最近やっと身体でわかってきました。

そんなことで、第2回目のちいさな出版物の設計図を作るワークショップをぜひやりたいと思った次第です。

第6回いしのまき本の教室
ちいさな出版物の設計図を作るワークショップ
講師 / 南陀楼綾繁さん
日時 / 2018年12月7日(金)18:30-21:00
場所 / 石巻まちの本棚
参加費 / 2500円(材料費含む)
参加者 / 13名
持ち物 / 自分の好きな雑誌、リトルプレス、フリーペーパーなど1冊。筆記具。

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