まちの本棚だより

2015.5.13 【レポート】いしのまき本の教室:ブックカフェのはじめかた text by 本棚くん

「いしのまき 本の教室」第1弾「ブックカフェのはじめかた」は、仙台のブックカフェ「火星の庭」の前野久美子さんを講師にお迎えして5月9日に開催されました。
参加者は21名、地元の方以外にも、仙台、丸森、東松島、福島の方もいらっしゃって、「火星の庭」と前野さんの威力をあらためて思い知らされました!

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第一部は、前野さんがブックカフェを始めたいきさつからスタート。「火星の庭」の運営を例にして「ブックカフェを生業とすること」を、具体的な数字を交えながらお話してくださいました。
あまりに具体的なので経営の難しさを実感でき、いやぁまいったなー!という気分になりましたが、軽々とお話する前野さんにどんどん引き込まれていきました。

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そして近頃のブックカフェブームに嫌気がさし?海外の本屋めぐりをした時のお話へ。
ニューヨークと台湾でめぐった本屋さんを紹介しながら、刺激をうけた様子を大いに語ってくださいました。純粋に「本」に出会い楽しめる場所、街、人々をいきいきと感じられるお話でした。最後に前野さん「ブックカフェをやろうと思っている人は台湾の本屋に行け!」

ふたたび経営の話に戻り、ブックカフェといっても、さまざまなスタイルがあること、都会と地方ではやりかたが違ってくること、などのお話から「大切なのは自分がどうしていきたいのかのイメージをしっかり持つこと」ということで、第二部のワークショップに突入です!

第二部のワークショップはテーマが2つあり、まずは作りたいお店のイメージをワークシートに記入するところから。
ワークシートには、「お店の立地は?」「本は何冊?」「お客さんは何人?」など細かい質問が並び、最後は「ブックカフェの見取り図」を書きます。ただしここでは、あくまで理想100%で書くこと。実際はない条件でOKということで、みなさん自由に書き込んでいました。
20分ほどかけて書いたワークシートをテーブルに並べ、今度はそれぞれ、行ってみたいと思ったシートに投票していきます。一人3つ投票するのですが、時間が少なくなかなか難しかったですが楽しい作業でした。印が多かった上位3名の方にはくわしく発表していただきました。
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ワークショップ2つ目は「模擬値付け体験」。今回の講座では、「もしブックカフェをひらいた時、本棚に並べたい本」を一冊持って来ていただきました。それを全部並べて、各自「欲しい!」と思う本の落札価格を書いた紙を、本の上に置いた封筒に入れます。「実際は一瞬だからね!一瞬!」・・・と言われても。実際の入札には、とても及びませんが、どんなしくみで古本を落札するのか、楽しく体験させていただきました。

今回の参加者の中には、実際にブックカフェの準備をすすめている方が何人かいらっしゃって、講座後の打ち上げも熱く盛り上がったのでした。
今後、いろんな所に、本のある個性的なスペースが増えて行くような期待が感じられ、嬉しい日にもなりました。

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