まちの本棚だより

本棚くん

2017.3.22 【レポート】第5回いしのまき本の教室 地域雑誌にしかできないこと text by 本棚くん

全国から注目されている新潟の地域雑誌「LIFE-mag.」は、今回の講師、小林弘樹さんが一人で手掛けている雑誌です。
今回の本の教室のテーマは「地域雑誌にしかできないこと」。
雑誌作りの流れや取材の仕方などをお聞きしました。

まずは「LIFE-mag.」について。
最初に発行されたのは2008年のこと、新聞販売店に勤務していた小林さんが、
当時目にするタウン情報誌には登場しない人を探したい、もっといろんな生き方をしている人がいる!ということを伝え、表現したくて発行を決意。
それまで文章を書いたこともなく、右も左もわからないところから始めたというのには驚きました。いかに「これをやりたい!」という思いが大切かをひしひしと感じました。

「できた雑誌の営業はどうしたのか」
「取材の範囲が変わった理由は?」
「取材の中で軸となる人物を決断するのはどの段階か」
「雑誌の形になるまでの期間は?」
「雑誌だけで経済的にやっていけているのか」
など、実際の「LIFE-mag.」の記事を見ながらお話を伺っていきます。

スタートから1時間、休憩をはさんで後半のワークショップへ。
ワークショップのテーマは「自分がつくってみたい地域雑誌」です。
まずは参加者が持ってきた「自分の理想の雑誌」を紹介しつつ自己紹介。
その後以下5つの課題を各自考えます。考える時間は20分!

①エリアを決める
②テーマを決める(エリアの特徴を考える)
③タイトルを決める
④サイズ・ページ数は?
⑤雑誌に入る記事を3本考える

それぞれ黙々と課題に向き合い、ついに発表の時間が。
昔の話の聞き書き、北上川、子どもと本、建築、など、どれも読んでみたい!と思うプランばかりで、小林さんも身を乗り出して聞かれていました。

ひとりでは難しいと思っても、これだけのアイディアがあれば何人かで集まって1冊できるよね、と南陀楼さんからお話があったように、地域から掘り起こすテーマとそれを見つめる人にたくさんの可能性を感じた本の教室でした。

最後の質問は「地域雑誌をつくるにあたって、何を大切にしたらいいと思うか」でした。
「読者や取材する地域の方に、こちらの覚悟を見透かされていると思う。『本気度』が大切」
という小林さんの言葉がグサッと刺さりました。

第5回 いしのまき本の教室 
「地域雑誌にしかできないこと」
日時 2017年3月19日(土) 19:00-21:00(参加費1500円)
講師:小林弘樹(LIFE-mag)
聞き手:南陀楼綾繁(ライター、石巻まちの本棚)

本棚くん

2017.1.23 まちの本棚新聞1月号発行 text by 本棚くん

石巻まちの本棚新聞1月号が発行されました。
1月29日にはフリーマーケットも開催します!
ぜひともお越しください。

本棚くん

2016.11.26 7次元ナカムラクニオさんトークライブ「まちと本棚」 text by 本棚くん

山形ビエンナーレから巡回し、石巻まちの本棚にやってきた7次元の世界。

東京は荻窪、bookcafe6次元の店主であるナカムラクニオさんの本棚は、まるで映画の世界。興味深い主役たちと、それを引き立てる脇役たち。たまに現れる名脇役のおかげで主役たちはより魅力的に感じられる。と、思いきや、その脇役がなんだか愛おしく思えたり。

毎週店番をしても見飽きる事のなかったこの本棚を作る、ナカムラクニオさんは一体どんな方なのだろう。そんな思いで迎えた11月13日。「まちと本棚」というテーマで約2時間半お話していただきました。

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まず、トークが始まると同時に、皆さんに渡された一冊の冊子。

中に描かれていたのは、山形県の様々な場所を舞台にした短編小説。思わずその場所に足を運びたくなるようないくつかの物語です。

ナカムラさんが最初にお話して下さったのが、「小説を書くワークショップ」について。この冊子もナカムラさんが、山形の芸術工科大学の生徒と共に作られた本だそうです。

内容は簡単。名前の通り、ナカムラクニオさんと一緒に小説を書いてみよう。というワークショップ(以下WS)です。ペンと紙さえあればできるこのWS、今では、高校の修学旅行に組み込まれることもあるそうです。

身近な人、場所を題材にすると、より身近に感じられて面白い。例えば、まちの本棚のスタッフがもしも家族だったら。とか。ちょっとの変化で周りの環境が面白い小説になるそう。

<一度書くと読み方が変わる>この言葉を聞いて、ほう、私も書いてみようかしら。と思いました。

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そこから、6次元で開催されたイベントを沢山教えていただきました。

•本のシーンに合わせて、音楽を流したり御飯をだしたりする「朗読会」

•キャンドルを灯し、3時間程本を読んだりする「断食ナイト」

•お米の食べ比べをする「お米ナイト」

•金継ぎWS

•他人と深い話をする会

など、興味深く参加してみたいイベントばかり。今では週の半分はイベントが企画されているそうです。

そして、イベントを企画するときに行っているという「やらないことをリスト化する」ということ。普段の生活の中ではなかなかできないようなことをリスト化し、それをイベントにしてみんなでやってみよう!と企画に繋げるそうです。先月から、「足湯読書会」を始めたまちの本棚としては、耳をダンボにして聞いておきたいところ。いざ考えてみると、やりたいと思っていても、やらないことって本当に沢山あって、そして意外と些細なことが日常に追われてできていなかったりする。そんなことを気付かされるだけでも「やらないことをリスト化する」ということは大切なことだと思った。

そして、中盤から、「今の石巻に必要なものは?」という内容で会場にきていた22名のお客様1人1人とのトークセッション。

・農家さんや漁師さんを繋ぐ仲介人のような人

・飲食店や観光地など情報が集結している冊子、WEBサイトなど

・夜遅くまでやっている飲み屋、本屋

・地域の人が集まるようなワークショップ

・石巻の歴史、昔話などのお話会

など、22名の今の石巻に対する思いを聞かせていただきました。

「今の石巻に必要なもの」について。今回のトークイベント、22名の方にご参加いただいたのですが、その内の8割の方は県外から石巻に移住されている方々。とても嬉しい気持ちと、石巻の人が極端に少ないというなんだか複雑な気持ち。今の石巻に必要なものは、県外から来られた方たちに石巻の魅力を知ってもらう。というよりも、もしかしたら石巻の人に今の石巻の魅力を知ってもらう。ということが必要なのかもしれない。

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今回のお話を聞いて、本と人、まちはいつからか距離が離れてしまったのだと思った。テレビの普及や様々な娯楽が増え、人は本を読むという時間を設けなくなってきているのだろう。けれども、本棚という空間には無限の可能性があって、その場所を提供しイベントを企画することによって、本と人という存在を再び繋ぐことができる。今まで本に興味がなかった人にも、イベントを通して、場所、本を知ってもらえる。面白い企画がなかったらその場所に行かないというのもどうかと思うが、本棚に足を運ぶひとつのキッカケになれば、と思う。

ナカムラさんのトークは実に潔く、聞き終わった後、爽快感と清々しさのようなものが残った。この爽快感を忘れぬうちに、まちの本棚と石巻の人を繋げるイベントを考えたい。

(ひろぴー)

本棚くん

2016.11.14 まちの本棚新聞第2号発行!(2016年11月号) text by 本棚くん

先月より発行をスタートした石巻まちの本棚による「まちの本棚新聞」第2号が発行されました!
スタッフのひろぴーが手書きで仕上げてくれました。素敵です!

今月も盛りだくさんのイベントがあったり、
石巻まちの本棚にゆかりのあるあの人が、仲間を引き連れてライブハウスに殴り込み(笑)にきたり、楽しみです。
今後も本のまわりをとりまくさまざまなコトで、まちを編集していきますよ!

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本棚くん

2016.11.8 【ブックレビュー】夏葉社の本 text by 本棚くん

先月10月に開催されていた「夏葉社フェア」
大好評のうちに終了いたしました。
みなさまお越しいただき誠にありがとうございます。

出版社を立ち上げ丁寧につくり上げた島田潤一郎さんの珠玉の本たち、
ひとりでも多くの人に届いてほしいと思いをこめて、
石巻まちの本棚運営スタッフでブックレビューを書いてポップにしていました。

ここではそのブックレビューを大公開しちゃいます!
気になる本があればぜひお近くの本屋さんにご用命ください!

小さなユリと
「小さなユリと」

黒田三郎の詩は、なんとも言えないやさしい言葉で書かれている。

父親である黒田と小さな娘ユリとの生活、そして病院にいる妻を見舞いにいく。
酒を飲み、小さなユリと暮らし、会社に遅く出社し、多くの勤め人が出勤したあとの落ち着いた住宅地を歩く。
そんな日常を過ごすことに、どこか申し訳なさや
恥ずかしさを感じた言葉。

孤独なのか幸福なのか、自己嫌悪なのか自己肯定なのか、様々な気持ちのあいだをゆれ動く感情。

それなのに言葉は穏やかだ。
そんな詩集を読んでいると自分自身も起伏があったとしても、私から発せられる言葉だけは穏やかでありたい。そして心穏やかに過ごしたいと思うのである。
(かつ)

レンブラントの帽子
「レンブラントの帽子」

日々の生活の中で,「あー,人間って何なんだろう 」と思うことがありませんか。

特に,何ともしようがないのが,自分。
うぬぼれや傲慢,妬みや懐疑心。そんな自分に気付いて,さらに落ち込んでしまうことも…。マラマッドが描き出した人物を見ていると,その暗い部分すら,愛おしく感じられてきます。

 夏葉社で最初に作られた本。この本が出版されるまでの島田さんの熱い思いと忘れがたい人達との出会いが,「あしたから出版社」(晶文社)にたっぷりと書かれています。本がこんなに心を込めて作られていくのかと驚かされます。まだの方は,そちらも合わせてどうぞ。         
(koma)

昔日の客
「昔日の客」

~残念ながら,その時代にいらっしゃれなかった皆様,父の魂が込められた,この1冊が「山王書房」でございます。
いつでも何度でもいらして下さい。~

息子さんが書かれたあとがきです。
文学者たちに愛された,東京の古本屋「山王書房」の店主関口氏の随筆集。

ここでは,親しくされた方との交流と別れが,風呂敷いっぱいの蜜柑やら,もぎとってはふところに入れた柿やら,落ち葉やどんぐりなどと一緒に豊かに語られています。

人とのあれこれに疲れたとき,何度でも開きたくなる美しい一冊です。

どれも好きだけど,「大山蓮華の花」と「洋服二題」がいちばん気に入っています。        
(koma)

ガケ書房の頃
「ガケ書房の頃」

京都の本屋さん「ガケ書房」店主の山下賢二さんの著書。(現在は移転を機に「ホホホ座」と改名)
山下さんの子供時代から「ガケ書房」を始めるまでの道のり、「ガケ書房」経営の毎日のこと、閉店、「ホホホ座」のことなどなど、これでもかというくらい正直に書かれています。
以前、本屋さんを営まれていたまちの本棚の大家さんは、「私にとっては、この本は『実用書』に思える」とおっしゃっていました。
この本に大いに刺激を受けながら、まちの本棚のお店番をしています。
(店長)

さよならのあとで
「さよならのあとで」

この本は1編の詩で構成されています。
発行人夏葉社の島田さんが、ひとり出版社を
たちあげるきっかけとなったと伺う、大切な従兄の突然の死。
叔父叔母のために何ができるか。そんな強い思いから、
この本はうまれた。。
もしかしたら、読むことに少しばかりの勇気がいる
かもしれません。私自身がそうでした。
読み終えて湧いてきた心もちをあらわすとするならば、
大切な人たちへの「一緒にいてくれてありがとう」でしょうか。
どうぞお手にとっていただければと思います。
(ゆめんぼ)

移動図書館ひまわり号
「移動図書館ひまわり号」

まだ「図書館」という建物が日本には一般的ではなかったころ、
東京日野市ではじまったたった1台の移動図書館は、日本中の図書館のあり方に影響を与えた。

日本の図書館の夜明けの物語。
この物語は、図書館だけではなく、すべての公共施設のための手探りの物語でもあるんだと思った。
今だからこそ、読んで欲しいそんな1冊。

夏葉社さんが復刊してくれなかったら出会うことのなかった本でもあります。
(かつ)

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