あの人の本棚

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石巻出身の作家
大島幹雄さんの本棚

展示期間:2013年10月〜12月

大島幹雄(おおしま・みきお)。サーカス・プロモーター、作家。1953年、石巻生まれ。石巻若宮丸漂流民の会事務局長。著書『虚業成れり――「呼び屋」神彰の生涯』(岩波書店)、『満州浪漫』(藤原書店)ほか。2012年4月から今年8月まで石巻日日新聞で『我にナジェージダ(希望)あり――石巻若宮丸漂流物語」を連載。

漂流民やサーカス芸人など、海を越えて異国で生きた庶民たちの足跡を追うようになって20数年、いまやこのテーマは私のライフワークとなっています。今回はこのテーマに沿って70冊の本を選んで展示させてもらうことにしました。
220年前に石巻を出航してからまもなく嵐に遭い、極北の地に漂着、ここでおよそ一年暮らしたあと、シベリアを横断し、さらには世界一周まですることになった石巻若宮丸漂流民関係の本や、江戸時代に同じように漂流して異国にたどり着いた庶民たちの記録や小説を中心に、幕末から大正にかけて世界を舞台に活躍したサーカス芸人たちについて書かれた小説やルポルタージュ、同じように異国で活躍した人々たちの評伝、さらには生きるためにやむなく海を渡った人たちを追ったルポなどを集めてみました。
若宮丸漂流民だけでなく、明治時代には、石巻の人々はラッコや魚を追い求め北米まで行っています。表舞台にはなかなか登場しなかったこうした石巻の海を渡った人たちの本も何冊か選びました。ぜひこの機会に手に取ってご覧ください。

表紙をクリックすると各書籍の情報が見られます

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